『雛そばと蛤つけ汁』レシピ/乾麺を使った三色そば

 

桃の節句。雛祭り三月三日。雛納めの翌四日、雛壇にそばを供えお雛様を仕舞う。女の子の健やかな成長と幸せを願い、また翌年までの別れの気持ちを込めた雛そばの風習。大地に草萌える緑・雪の白・花の紅の三色そばは春の情景を表していると言います。この雛そばを乾麺に一工夫して、雛祭りに付き物の「蛤」のつけ汁も一緒に作りましょう。

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<材料>

一人前あたり
・乾麺(さらしな等の白い物)    50g
・乾麺(茶そば)          25g                                     
・蛤                   小ぶりな物4〜5個
・菜の花              15g
・桜花パウダー           適宜    
・酒                小さじ1/2                          
丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋   蛤を茹でた出汁60mlで割る
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<作り方>

1)乾麺は白いそばと茶そばを別々に茹で冷水でて締める
2)茹で上がった白いそばを半分に分け片方に桜花パウダーをふりかけそれぞれを器に盛る
3)茶そばも器に盛る
4)塩ひとつまみを加えた水で菜の花を茹でて水にさらしてから水気を切っておく
5)砂抜きした蛤一人前あたり4〜5個を水100mlに酒を加えさっと煮てから冷やす
丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml  1袋 を5の蛤を茹でた汁60mlで割り蛤と共に器に注ぐ
7) 6のつけ汁に4の菜の花を加える
8)三色のそばと共に提供する
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砂抜きした蛤。小ぶりな物だとつけ汁にした時に食べ易い。大きな物を一個でも良いです。

一人前あたり100mlの水に酒1/2杯を加え、蛤の口が開くまで茹でます。水分が蒸発して茹でた出汁が大体60ml位になります。この出汁を蛤ごと冷やします。丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlをこの出汁60mlで割ります。

採れたての菜の花は春の色。塩をひとつまみ加えた水で茹でて、水にさらしてから水気を絞ってから使います。食べやすいように小さめに切ります。蛤つけ汁に適量加えて下さい。

白いそば50g、茶そば25gです。お好みの量に増減してください。それぞれ別々に茹でて、水で洗って滑りを取ります。白いそばは、茹でてから半分に分けます。

これは、『桜花のフリーズドライパウダー』。製菓材料店などで購入できます。白めのそばに振りかけるか、混ぜ合わして使います。少し塩気があるのでかけ過ぎないようにします。入手ができなければ、『桜海老』を細かく砕いたり、『桜でんぶ』で代用して下さい。

桜花パウダーは、振りかけるだけにしたほうが色が綺麗です。

『三色そば』可愛いです。

蛤の出汁がアクセントになって、独特の風味があります。汁の当たりが優しいので、サッパリとしたさらしな系のそばに良く合います。

このそばは、十数年前に手打ちで作った雛蕎麦です。蓬と桜葉と桜花の三色そばです。趣きはありますけれど、手間ばかり掛かったことだけ記憶に残っています。

三色そばと蛤つけ汁を併せて、お供えの雛そばです。

お供えのお味は如何でしたか?お口に合いましたでしょうか。 また来年、無事にお目にかかれます様お願い申し上げます。

著者紹介

蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康

<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。

感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。

丸眞のそばつゆはこちら


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