狐と狸の「ばかしあい」だからだからと言って、ばかにしないで下さい。そばもばかされて、こんにゃく麺になりました。薄揚げを焼くだけで作れて、のびないこんにゃく麺は、作ってから時間が経っても、プリプリと美味しく頂けます。狐と狸と麺のばかしあい。一つあなたもお付き合いでばかされてみませんか?身近な材料でもあなたをばかしてくれる事、請け合いです。
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<材料(1人前)>
・薄揚げ 一枚
・揚げ玉 10g
・大葉、葱 各10g
・丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋 40ml、1人前あたり
・水または出汁 120ml 1人前あたり
・糸こんにゃく 120g
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<作り方>
1)薄揚げをトースター又は魚焼きグリルで焦げ色が付くまで焼く
2)大葉と葱はそれぞれを細く切って水に晒してから水を切っておく
3)糸コンニャクは茹でて冷水で冷やし器に盛る
4)揚げ玉と薄揚げを3の器に乗せて2の大葉と葱を盛る
5)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋(40ml)を水120mlで割り冷やした後4に注ぎ入れる
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薄揚げは、トースターや魚焼きグリルでゆっくり焼いて、ふんわりと焦げ目を付けます。
焼いた薄揚げは6等分に切って、大葉と葱は細く切ります。
糸こんにゃくは、茹でて冷水でしっかり締めます。お年寄りや子供さんには、ぜひ、適当な長さに切って下さい。
もうお馴染みですね。一人前あたり<丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋 40mlを水または出汁120mlで割ります。このばかしあいは、冷がけですから少し濃い割で割っています。シンプルな麺料理はつゆの味が、何よりの決め手です。ばかしあいはつゆの美味しさが何よりのポイントで、ここは外せません。温かいばかしあいなら、水または出汁180mlで作って下さい。
冷やした糸こんにゃくを、器に盛り具材を並べて、そばつゆを注ぐだけで完成です。狸さんのコックリした味にばかされて。
焼いた揚げがカリカリと香ばしく、狐さんにばかされて、
ばかされたそばは、糸こんにゃく。のびないので作り置きでも、美味しいです。逆に作りおいた方が、糸こんにゃくにつゆの味が染み込んで、美味しいです。
糸こんにゃくの麺は映画の仕事をした折に、食事を作る係の「消え物さん」にヒントを頂きました。温かいそばは、撮影中にわずかな時間でのびてしまうので、致し方なく糸こんにゃくを使う事が多いそうです。この「ばかしあい」は、それを逆手にとった作り置きが効く麺と言うところ。この夏、キリッと冷やした冷酒を呑みながら、「ばかしあい」をつまみにゆっくりと一献。山葵や和芥子が良く合います。箸の先にチョンチョンと乗せながら、ちょっと、ばかされたつもりで如何でしょうか?
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。