『酒肴・口説き味噌』レシピ/この味噌を食べ終えるまでに・・・

「この味噌を肴に酒を二合。飲み終えるまでに人ひとりくどけなきゃ、男じゃない」
そう言って、その人は笑った。
国立市にかつてあった有名なそば店『O』のご店主、強烈な個性を持ったSさん直伝のレシピ。
――
その味噌が、今回の一品。
もっとも、レシピなどと呼ぶほど大層なものではありませんけれど。ただ、材料を混ぜるだけ。


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<材料>

丸眞半生サラダ節(又は、おかか) 5g
・白味噌                 25g
・梅干し(たね含む25g)              1個    
・山葵                                                    5g
・葱                                                       5g
・柑橘類の皮                                         適宜(無くても良い)

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<作り方>

1)丸眞半生サラダ節(又は、おかか) はマイクロプレイン等で薄く削る
2)梅干しの手根を取り除き包丁で叩く
3)節以外の材料を混ぜる
    *味噌と梅干しは同量が目安
    *その他はお好みの量で加減                          

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材料です。ポイントは味噌と梅干しの量が同じくらいにすること。

丸眞半生サラダ節 はマイクロプレイン等で薄く削ります。

味噌に混ぜると 丸眞半生サラダ節のふわふわ感が活きませんので、混ぜずに使います。おかかを使う場合は、混ぜても良いです。

梅干しの種を取り除いて、包丁で叩きます。

後は、よく混ぜるだけ。

揚げたそば米にまぶしたバージョンです。煎餅やクラッカーを砕いたものでも美味しいです。もちろん、何もまぶさなくても、充分美味しいです。

「口説き味噌」という名は、Sさんに教わったあと、私が勝手につけたものです。
酒が先か、言葉が先か。
そんなことを考えて飲んでいるうちに、
気がつけば――
口説かれるのは人ではなく、盃のほうかもしれませんね。

 

著者紹介

蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康

<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。

感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。

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