『卵とじそば』レシピ/クルクル回してふんわりと

戦後から長い間、物価の優等生と言われて来た卵も、諸般の事情で値が上がり、多少高く感じる今日この頃。されど、その栄養価からすれば、まだまだ安価に食べれられるありがたい存在が卵。江戸時代には「鶏卵」一個が、今の貨幣価値で350〜400円位したそうで、そりゃもう大変に贅沢な食べ物だった様です。さてこの「卵とじそば」、作り方が色々あります。沸かしたつゆに割りほぐした卵汁をすっと流し込むシンプルな作り方。葱を切ってつゆに浮かべ、つゆが沸いたところに卵を注ぎ入れて、葱に絡ませる様に卵をとじる作り方。まだありますよ。鍋のつゆを箸で勢い良くクルクルと回して渦巻きを作り、つゆの流れに卵を注ぐ作り方。こりゃスリルがあってなんだか楽しい。今回はこれで行きましょう!

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<材料>

1人前
・全卵             1個(お好みで1.5〜2個でも)
丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>  1袋(40ml)
・水または出汁         180ml

・そば             1人前
・三つ葉            適宜
・焼き海苔           適宜
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<作り方>

1)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋(40ml)を水または出汁180mlで割る
2)そばを茹でて温めて器に入れる
3)卵をボウル等の器等に割り良くかき混ぜる
4)鍋に1のつゆを入れ中火で沸かす
5)4のつゆが沸いてきたら火を強めて菜箸で円を描く様に勢い良く渦巻きを作る
6)鍋ふちから細く渦巻きに卵を注ぐ
7)卵を注ぎ終えたら火を止め2のそばに鍋を返す様にしてつゆと卵を注ぐ
8)青味・海苔を飾って出来上がり
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材料です。

卵を流し入れるのに左の片口があると細く流し入れやすいです。
右の計量カップはシリコン製。

シリコンカップに少し力を加えるとこの様に ふちが尖って卵が細く注げます。
その他にも色々と使えてとても便利な優れ物。

片口等がなければ、普通の器に親指を菜箸に添えて箸の先から卵を注げます。

中火で火にかけ、つゆが沸いて来るのを待ちます。
ここではわかり易い様に菜箸の先に少しだけ卵をつけて、つゆの流れをが見える様にしました。

火を強火にして、勢い良くクルクル回して渦巻きを作ります。 

回っている渦巻きの流れに溶いた卵がす〜っと乗って行く感じ。

卵に均一に火が通る様に、ほんの一息させて火を止めます。
熱が低いと卵に熱が伝わらずに汁が濁ってしまいます。

鍋を返す様につゆと卵を器に移して、青味と海苔を飾って出来上がり。

 

 著者紹介

蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康

<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。

感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。

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