夏の終わりの果物とそうめん。
淡い涼しさが織りなす、夏の名残のハーモニー。
子どもの頃、色付きのそうめんを兄弟で取り合ったことを思い出す。
木桶に盛られた出前のそうめんには、さくらんぼやミカン、薄く切ったスイカが添えられていた。
赤と緑のそうめん――その一筋をめぐって、兄弟で小さな戦いを繰り広げた、懐かしい昭和の夏の日。そば汁を豆乳と合わせ、果物をいっぱいのせて、まろやかな口当たりのそうめんに仕立てます。豆乳そば汁のまろやかな塩味が、果物の甘みをそっと引き立ててくれて、口の中がふわっと幸せになります。
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<材料>
一人前
・丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋 40ml
・無調整豆乳 60ml
・そうめん 一人前
・好みの果実 適宜
<作り方>
1)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋 40mlと無調整豆乳60mlを合わせる
2)果実は食べやすい大きさに切る
3)そうめんを茹で冷水で締め器に氷を置いてそうめんを盛る
4)果物を盛り付ける
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今回は遊び心で、色付きのそうめんを使いました。普通のそうめんでも、冷麦でもかまいません。
氷を器に置いた上に、茹でて冷水で締めたそうめんを盛ります。
そば汁2に対して3の豆乳で割ります。
お好みの果物を思いっきり乗せてください。食べやすいように一口の大きさに切ります。
遊び心を大切に。
まろやかな豆乳そば汁の塩味が、果物の甘さをふんわりと引き立て、口の中にやさしいハーモニーが広がります。
夏の名残をそっと味わう、季節のハーモニー。
まろやかでやさしい味わいに、ほのかな果実の甘みが重なって・・。
秋の気配を感じながら、カフェのようにゆったりと楽しみませんか?
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。