今年の夏は本当に暑いですね。こんな時は精がつく物を食べたくなったりします。精がつく食べ物、この時期ならやはり筆頭は鰻かな。
でも鰻は高いから、『どじょう鍋」なんかいいな。
冷酒をちょいと引っかけながらの熱いどじょう鍋。いっそ下町に繰り出して食べに行こうかと思ったりします。が、外は暑いんだな。外に行く気力も萎えてしまいます。
俳句では夏の季語「どじょう」。かつては身近な食材として昔の家庭の食卓に並んでいたはず。幼い頃に魚屋さんの店頭で、桶に入ったどじょうに水を注ぎ、売っていた記憶が有ります。今ではスーパーは元より魚屋さんにも売ってない。そもそも魚屋さんが無い。こんな時代ですから、無い物ねだりは諦めましょう。諦めるのは良いとして、何か食べたい。それで仕方なしに冷蔵庫を開けると目に飛び込んで来たのが、食べ残しの『オイルサーディン』。むっ、似ている!これ似ていますよ。閃いた!さぁ、これをどじょうの代わりに出来ないものか?さっそく作ったのが今回の一品。
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<材料>
・オイルサーディン 12〜20尾
・丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>1袋 40ml
・酒 40ml
・味噌 10g
・長ネギ 1/3本
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<作り方>
1)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ> ・酒・味噌を合わせ混ぜて汁を作る2)長ネギは小口からざっくり切っておく
3)鍋に1の汁を張りオイルサーディンを並べてひと煮立ちする
4)長ネギを盛って熱々を提供する
*作る量に合わせてそばつゆと酒は同量を目安に仕上がりに粉山椒をかけても良い
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材料はいたってシンプル。丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>と酒は同量で合わせます。少量の味噌が風味付けのポイント。煮るサーディンの多い少いで汁の量は調節して下さい。ネギはザクザクと切って水にさらさない方がこの料理には合いますよ。
汁の材料を混ぜて、味噌を良く溶きます。
汁を鍋に注ぎます。
オイルサーディンを並べてから火にかけます。
さっとひと煮立ちさせるだけ。熱々をどうぞ。そばつゆの出汁が決め手、食べてみればわかります。
ネギはたっぷりと盛ってください。
サーディンの油が汁に調和してまろやかな味わいです。
豆腐にのせて粉山椒を振り冷たい奴と熱いオイルサーディンをのせてみました。
お酒にピッタリ良く合います。汁とサーディンをご飯にのせても美味しいです。
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。