そば粉と葛粉で作るそば豆腐。そばの風味が香る、昔からのそば料理です。従来の作り方は、出汁や水で作るのが定番で葛餅に近い食感です。豆乳を使うと、トロッとした口当たりと味の濃さが際立ちます。手順通りに進めれば、意外に簡単で本格的なそば料理が失敗なく作れます。基本の作り方を覚えれば、かける汁を変えたり、そば豆腐揚げやそば豆腐焼きなど、様々に応用が出来ます。
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<材料>
◎そば豆腐
・無調整豆乳 1ℓ
・そば粉 50g
・葛粉 50g
・塩 ひとつまみ
<作り方>
1)そば粉と葛粉に豆乳400mlを加え溶かす
2)ダマになるのでザルと木ベラ等で潰しながら良く混ぜて残りの豆乳600mlと塩を加え混ぜる
3)2を鍋に移し中火にかけ一定方向に混ぜる
4)固まり始めたら火を弱火にして表面にツヤが出て来るまで練る
5)4を流し缶等に流し入れ表面をヘラでならす
6)30cmくらいの高さから平らな所に落として空気を抜く
7)水を張ったボウルで粗熱を取ってから冷蔵庫に入れる保存する
8)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml 1袋を水または出汁40mlで割り提供する
◎添え物の例
○煮切った味醂20mlに軽く水洗いした枸杞の実10gを加えて保存した物
○大葉の細切り
○わさびダレ→このブログ内の2023年6月8日公開『わさびダレ』レシピ記事をご参照下さい
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向かって左から時計回りに鍋・流し缶・葛粉・濃度調整用の水・豆乳・そば粉・味醂漬け枸杞の実・木ベラ・塩です。
葛粉50g、そば粉50g。流し缶は水に通してから、水を軽く切っておくと、生地を流し入れた後、切り出す時に扱い易くなります。
粉を合わせて、豆乳を注ぎ木ベラ等でかき混ぜます。この時に豆乳の量を減らすとカチッとした、角の立った固い仕上がりになります。水を加えれば、柔らかい口溶けの良い仕上がりになります。また、豆乳は使わずに水や出汁で作れば、通常のそば豆腐が出来ます。
ダマになりますので、ザルで濾しながら木ベラで玉を潰します。
鍋に移して、始めは中火で熱して行きます。鍋底の日の当たる部分に木ベラをあてる様にして、ゆっくりと一定方向に混ぜます。
緩かった液体が、固まりはじめ表面にツヤが手始めたら、火を弱火にしてしっかり練り続けます。ここで良く練るとなめらかな食感に仕上がります。練っている手に粘り気を感じて、生地が沸々として来たら練り上がりです。
あらかじめ水で濡らしておいた流し缶に、生地を流し入れます。
水で濡らしたヘラで表面を慣らします。
平らな場所で、容器を30cmくらいの高さから落とし、気泡をぬきます。
水を張ったボウルで底面と側面を冷やして、粗熱を取ります。粗熱が取れたら、ラップをかけて冷蔵庫で保存します。
以下は、盛り付けの例です。わさびダレ・大葉の細切り・枸杞の実味醂漬け。ここにそばつゆを貼っても良いでしょう。
そば豆腐を切り出したまま、別にそばつゆを添えます。
そばつゆに片栗粉でゆるくとろみを付けてかけています。
そば豆腐はシンプルにそばつゆをかけるだけでも、充分おいしく頂けます。冷蔵保存で四、五日は保ちます。
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。