残暑と言うより、夏がそのまま続いている続暑です。どうやら秋はまだ遠そうな様子。そこで、シャキとした細切り大根の食感と、ピリッとした食味のスプラウトを混ぜ合わせて、まだ暑いこの時期にさっぱりと見た目にも涼感のあるそばに仕立てました。クレスのスプラウトは、クレソン等の芹類のもやし。独特のピリッとした辛味と共に爽やかな苦味もある個性的な味わいのそばに仕上がります。レッドキャベツのスプラウトは単調になる色彩を締めるポイントです。さっぱりしただけでなく、仕上げにはフライドオニオンで香りのアクセント。風立ちぬ、高原の避暑地をイメージして作りました。
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<材料>
一人前・大根 50g
・レッドキャベツのスプラウト 1/4パック
・クレスのスプラウト
・フライドガーリック(既製品) 適宜
・ 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml 1袋
・そば 一人前
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<作り方>
1)大根は桂剥きにして細く切る2)レッドキャベツ
3)1と2を混ぜ合わせ冷水に放ってから水気を良く切る
4)そばを茹でて器に盛り3をのせる
5)フライドガーリックを振りかける
6) 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml 1袋 を水または出汁80mlで割り4にかける
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大根を桂剥きにします。
又は、ピラー(皮剥き機)を使って縦に薄く剥いて重ねても良いでしょう。
桂剥きにした大根を巻きます。
シャキッとさせるために、大根の繊維を横に切っていきます。
ピーラーを使う時は、繊維の方向を意識すると歯ごたえに変化がつけられます。
切った後は冷水にさらしてから、良く水気を切ります。
手前が「クレス」。奥が「レッドキャベツ」のスプラウト。
右は市販のフライドオニオン。
大根とスプラウトを混ぜます。
茹でて冷水で締めたそばにそば汁をかけ回してさっぱりと。
お好みのサラダドレッシングを加えても良いですね。
こちらは、昔からの『すずしろそば』。
そばを茹でる際に「千六本」に切った大根をサッと一緒に茹でた『大根そば』です。季節でいえば大根を使うそばは、夏向きでは無いのですけれども、昔の朝ドラ「おしん」で有名な「大根飯」的なそばだったのでしょうか。素朴なそばです。 スプラウトは、貝割れでもそばの芽でも。入手し易い物で作って下さい。
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。