そば屋さんの夏の定番は『揚げ茄子そば』ですね。でもいざ自分が暑い時期に家庭で揚げ物をするのはちょっと大変。 それならば趣向を変えて、家の魚焼きグリルにお任せしましょう。グリルで香ばしく焼いた茄子に発酵旨辛調味料を和えて、そばつゆにも溶かします。焼き茄子の清涼感と辛味酸味が効いた濃いつゆの切れ味。そのコントラストを楽しむ夏の逸品です。このふたつが器の中で引き立て合うよう、まずは茄子のグリルから取りかかります。手順はとてもシンプルです。
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<材料>
一人前あたり
・茄子(中) 2〜3本
・発酵旨辛調味料(かんずり・柚子胡椒等)
・ 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlを1/2(二人前なら1袋)
・長葱 1/5本
・万願寺唐辛子(小) 1本
・そば 一人前
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<作り方>
1)魚焼きグリルで茄子を焼き途中で返しながら均等に焼いていく
2)皮目が焼け出した頃合いで冷水に取り皮をむく
3)キッチンペーパー等で水気を軽く絞りヘタは落とし一口大の大きさに切る
4)発酵旨辛調味料を3の茄子に和えて別に 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlを1/2に溶かす
5)長葱は細く切り水にさらして白髪葱を作り唐辛子は軽く炙る
6)そばを茹でて冷水で締めて器に盛り4のそばつゆをそばにかけて茄子と5を盛り付ける
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◎発酵旨辛調味料(香辛調味料)について
新潟の「かんずり」、九州の「柚子胡椒」、四川の「豆板醤」などの唐辛子発酵調味料は、辛味だけでなく深いコクと旨味が魅力です。
今回はかんずりを使用しました。手に入らない場合は、以下で代用できます。
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柚子胡椒 + 少量の味噌(コクをプラス)
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豆板醤 + 少量の柚子の皮(香りをプラス)
それぞれ風味や辛味が異なるので、お好みの調味料で味の変化を楽しんでみてください。
左から豆板醤と青柚子皮、かんずり、柚子胡椒と味噌。


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魚焼きグリルで茄子を焼きます。途中で焼け加減を調整しながらくるりと回します。皮目に程よい焼き色が付いた頃合いをみはからって、焦げる前に取り出していきます。

茄子が熱いうちでないと皮がうまくむけません。焼けたばかりの茄子は熱いので冷水に取り皮を丁寧に剥がしていきます。茄子の味が抜けないうちに手早く進めます。

茄子の水気をキッチンペーパーで少し絞るように吸い取ります。きつく絞りすぎると茄子がしぼんで味も抜けてしまいますので、適度の水気が残るように調節して軽く水気を拭うようにします。

一口サイズ(茄子の大きさによりますけれど大体三等分)に切ります。

香辛調味料と和えます。和える量はお好みの辛さで。かんずりの辛さは強烈な辛味ではなく、繊細な辛さとほのかな香りが特徴です。焼き茄子とのバランスを上手に取ることが、この料理の最初の大切なポイントになります。

そばつゆは二つ目のポイントです。淡い茄子と柔らかな辛味のかんずりの風味を活かすために、つゆは薄めずに敢えて濃いままで使います。一人前丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlを1/2(20ml)使用します。

薄めてない濃いそばつゆに、かんずり茶さじ2/3を溶かし入れます。

茹でてからしっかりと水を切ったそばにつゆをかけます。食べる時は底に溜まったつゆをからめながら茄子と食べると、茄子の水分が口の中で調和してかんずりの風味が鼻に抜けて行きます。

彩りとアクセントに白髪葱と焼いた万願寺唐辛子を添えました。無ければかまいません。

油分と水分は、かんずりの繊細な味わいを曖昧にしてしまいます。かんずりの酸味と辛味、焼き茄子の涼やかな風味を受け止め活かすのは、水の麺の素麺ではなく、ズバリ濃いめのつゆで味わう「そば」で仕立てました。

著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。21歳でそば打ちの世界に入り、片倉康雄・英晴父子に師事して、そば打ちの基本を学ぶ。その後、手打ちそば教室の主任講師などを務め、2004年に「永山塾」を開塾。長年にわたり研鑽を重ねたそば打ちの技術と、独自のそば料理を多くの人に伝えている。その感性豊かで繊細なそば打ちと、独創的で洗練された幅広いそば料理の指導、さらにユーモアあふれる講習や、軽い語り口によるエッセイが、プロ・アマを問わず多くのファンを魅了している。近年は、そば関連企業とのメニュー開発や個人そば店への技術指導など、多方面で活躍している。
