
酒の肴にも、ご飯のおかずにもなる。しかも、作り置きができて日持ちもする。そんな頼もしい一品が、我が家で三十五年作り続けている『鮭の焼きびたし』です。
季節を問わず、どんな鮭でもおいしく変身させてくれる秘訣は、ひたし汁にあります。
以前は、醤油・味醂・酒に砂糖を合わせたひたし汁で作っていました。けれど今は、出汁の効いたしっかりとしたそばつゆを使っています。これに替えてから、味わいはひと段もふた段も豊かになりました。
かつお出汁の旨味が全体をやさしくまとめ、鮭本来の風味を引き立てながら、焼いた香ばしさをふんわりと包み込んでくれます。手間は少し減ったのに、味は以前よりぐっと深くなりました。三十五年作り続けてきた中で、たどり着いた我が家の定番です。
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<材料>
三人前
・生鮭 3切れ
・長葱 1本
・しめじ 1パック
・ししとう 12本
・塩・胡椒 適宜
◎ひたし汁
・ 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ> 40ml × 2
・赤唐辛子 (輪切り) 1本
・煮切った酒 60ml
・塩 小さじ1/2杯
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<作り方>
1)丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml× 2と他の材料を合わせてひたし汁を作る
2)鮭は水気を拭き取り一切れを2〜3つに切り塩・胡椒をして下味をつけてから焼く
3)長葱は3〜4cm・しめじは小房に分け・ししとうは切りめを入れて焼く
4)焼いた2と3を熱いうちに1のひたし汁に漬ける
5)人肌まで冷めれば食べられる(約30分)冷蔵で4〜5日は日持ちする
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材料は、いたってシンプル。生鮭は高級な物でなくても美味しく作れます。それが、この焼きびたしの良いところです。切り分けるだけです。

先ずは、ひたし汁を合わせます。使うのは、 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlを2袋に、酒と塩と輪切りにした赤唐辛子。
まだ、子供が小さかった頃は、アルコールを飛ばすために酒を煮切っていました。けれど今は子供もいないので、今は酒は煮切らずにそのまま加えています。ほのかな酒の香りが、ひたし汁にやさしい風味を添えてくれます。以前は、醤油と味醂を合わせて作っていましたが、そばつゆを使うようになってからは、かつお節の出汁の旨味が加わり、味にぐっと奥行きが生まれました。手軽なのに、以前よりもひと味おいしいひたし汁に仕上がりました。

生鮭に塩胡椒をして下地をつけます。

鮭は皮目から焼いていきます。裏表をしっかり焼いて熱いうちにひたし汁へひたします。しっかりと味を染み込ませるポイントです。

葱とししとうも焼きます。葱は少し強めに焼くと柔らかくなり、汁にひたすとトロミと甘みが出て、とてもおいしくなりますよ。

焼いたら熱いうちに、ひたし汁に入れていきます。

ひたし汁が人肌に冷めれば、もう食べられます。けれど、じっくりひたせば味が染み込んでさらにおいしくなります。多めに作り置きして冷蔵庫保存で4〜5日保存できます。

ざっくりと盛り付けると、味わいも引き立ちます。

酒の肴に良し。ご飯のおかずに良し。オールマイティーな一品。より一層おいしく進化した我が家の三十五年間の定番です。ひたし汁がしみたも生焼けっつ

著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入り、片倉康雄・英晴父子に師事して、そば打ちの基本を学ぶ。その後、手打ちそば教室の主任講師などを務め、2004年に「永山塾」を開塾。長年にわたり研鑽を重ねたそば打ちの技術と、独自のそば料理を多くの人に伝えている。
その感性豊かで繊細なそば打ちと、独創的で洗練された幅広いそば料理の指導、さらにユーモアあふれる楽しい講習や、軽い語り口によるエッセイが、プロ・アマを問わず多くのファンを魅了している。近年は、そば関連企業とのメニュー開発や個人そば店への技術指導など、多方面で活躍している。
