
皮目は香ばしく、身はしっとりふっくらと焼き上がったカマス。そこにびっしりと塗された黒胡麻の豊かな香気と粒々のはじける食感が加わり、一口ごとに深い旨みが口いっぱいに広がります。下味や付け焼きのタレに「そばつゆ」を忍ばせることで、単なる醤油とみりんでは出せない出汁の奥行きとまろやかなカドの取れた甘みが加わり、いっそう酒を呼ぶ味わいに仕上がります。
醤油とみりんの甘辛さにカマス特有の上品な白身の脂が溶け込み、そこへ胡麻の芳醇な香ばしさが重なる香ばしい一皿。これを迎え撃つのは、氷のようにキリキリに冷やした日本酒です。口に含んだ瞬間、冷涼な酒がカマスの温かい旨みと脂をきりりと引き締め、胡麻の余韻をすっと切って次のひとくちへと誘います。
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<材料>
約三人前
・かます 5尾
・カボス 1個
◎ひたし汁
・ 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ> 40ml
・味醂 大さじ2杯
・酒 大さじ2杯
・煎り黒胡麻 大さじ2杯
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<作り方>
1)カマスの頭は落とさずに廻りに包丁を入れ頭と内蔵をいっしょに外す
2)カマスの身を3等分に筒切りにして水洗いする
3) 丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlに味醂・酒各大さじ2杯を加えてひたし汁を作る
4)2のカマスを容器に入れた3にひたしてから煎り黒胡麻をかけ二時間以上冷蔵庫で保存
5)カマスの汁気をキッチンペーパー等で切ってから焼く
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カマスの頭は切り落とさずに、頭廻りに包丁を入れて頭といっしょに引き抜いて内蔵を外します。身を3等分に筒切りにしてから内臓の部分を水洗いします。

丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40mlに味醂・酒各大さじ2杯を加えてひたし汁を作ります。

平たいバット等にひたし汁を用意してカマスをひたします。

煎り黒胡麻をかけます。

二時間以上冷蔵庫に入れて、汁を染み込ませます。

この写真は、丸一日ひたしたものです。胡麻が汁を吸ってしっとりしています。

焼く前にキッチンペーパー等で汁気を切ります。

弱火でじっくり焼き上げます。

柚子やスダチの柑橘類を添えると一層美味しく食べられます。今回は大きなカボスを添えました。
焼くと身が縮んで骨が出てきますから、そこをつまむと食べやすいです。

しっとりとした魚の旨味、胡麻の芳ばしさ、そして出汁の効いたつゆの余韻。盃を進めずにはいられない、極上の晩酌のひとときを演出する一品です。
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。21歳でそば打ちの世界に入り、片倉康雄・英晴父子に師事して、そば打ちの基本を学ぶ。その後、手打ちそば教室の主任講師などを務め、2004年に「永山塾」を開塾。長年にわたり研鑽を重ねたそば打ちの技術と、独自のそば料理を多くの人に伝えている。その感性豊かで繊細なそば打ちと、独創的で洗練された幅広いそば料理の指導、さらにユーモアあふれる講習や、軽い語り口によるエッセイが、プロ・アマを問わず多くのファンを魅了している。近年は、そば関連企業とのメニュー開発や個人そば店への技術指導など、多方面で活躍している。
