
鴨と葱。相性が良いんだな。これとそばつゆもまた、よく合うんです。おそば屋さんでお馴染みの鴨焼きを作りましょう。以前、私の店では、陶器の鍋で焼いた鴨焼きを、お客様のテーブルに運び提供していました。蓋を開けた瞬間、ジュワーと立ち上がる焼き湯気に、歓声が上がるちょっと豪快な陶盤焼き。これと同じ味を家庭のフライパンで作りましょう。

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<材料>
一人前あたり・鴨むね肉 80g
・長葱 1/2本
焼きだれ 二人前
・丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml 1袋
・味醂 大さじ1杯
・酒 小さじ2杯
・蜂蜜 小さじ1/3杯
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<作り方>
1)冷凍庫で少し凍らせて切り易くした鴨むね肉を厚さ3mmに切る2)長葱は厚さ1.5cmの斜め切りにする
3)蜂蜜以外の材料を混ぜ合わす
4)鴨肉の皮部分を少し切りフライパンで熱する
5)4のフライパンで長葱を焼き片面が焼けたら裏返し片面も焼く
6)5のフライパンに鴨肉を並べ焼き片面が焼けたら裏返して直ぐに焼きだれを全体に注ぐ
7)火を止めて仕上げに蜂蜜をかける
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鴨の胸肉(鴨ロース)です。切る前に軽く凍らせて置くと、切り易くなります。
鴨肉の厚さは、約3mm位を目安に切ります。
端の部分は、別の料理(鴨ご飯等)に使えます。冷凍して保存して置くと便利です。
鴨肉の皮の端を少し切取り、これで長葱と鴨肉を焼きます。
一人前。鴨肉80g・長葱 1/2本。
二人前の焼きだれの材料です。
丸眞そばつゆ<濃縮タイプ>40ml 入り1袋・味醂大さじ1杯・酒小さじ2杯。仕上げ用蜂蜜。
皮の端で焼きます。
先ず長ネギから焼いていきます。
葱の片面に火が通ったら、ひっくり返してもう一方の面を焼き、鴨肉を焼きます。
鴨肉の片面が焼けたら、裏返します。
鴨肉を裏返したら、即座に焼きだれを注いで絡め焼きします。
仕上げに蜂蜜を少量加えて出来上がり。
葱を鴨にのせて、『鴨が葱を背負って来る』の盛り付け。
強く焼き過ぎると、肉が固くなってしまいますから手早く仕上げるのが、美味しくするポイントです。焼き上げた後のたれにそばを絡めて食べると、これもなかなかいけますよ。
著者紹介
蕎麦料理研究家 永山塾主宰
永山 寛康
<プロフィール>
1957年(昭和32年)生まれ。
21歳でそば打ちの世界に入る。名人と名高い片倉康雄・英晴父子に師事し、そば打ちの基本を学ぶ。『西神田 一茶庵』『日本橋三越 一茶庵』に従事した後、『立川 一茶庵』で店長を務める。その後、手打ちそば教室の主任講師などを努め、2004年より「永山塾」を開塾。長年研鑚を積んだそば技術やそば料理の技術を多くの人に教える。
感情豊かなそば打ちやそば料理の指導に、プロアマ問わずファンは多い。近年はそば関連企業と連携して、開業希望者やそば店等への技術指導にも活躍中。